「前に向かって生きる」の「前」ってどっち?
お金や財産、家、結婚、子供、地位、名誉…私たちはいろんな幸福を求めて懸命に生きているけど、どんな幸福も、いつか色あせるし、しばらく自分の元にあるだけ。必ず自分からはなれていってしまう、いつか自分を裏切る幸福ばかりだよね。
この間の津波でもわかるように、何十年ものローンを組み、生涯かけて建てた家や財産も、家族も仕事も、一瞬にして奪われてしまう無常のものだ。
そんななか、永遠に崩れない「絶対の幸福」があることを教えられ、この世、生きているうちに、その幸福になる道を教えられたのが、地球上でただお一人、仏のさとりを開かれたお釈迦さまなんだ。私たちが苦しくても生きているのは、絶対の幸福の身になって「ああ、人間に生まれて本当によかった!」と心から喜べる生命の大歓喜を得るためなんだよね。
3.11以来、よく「前に向かって生きよう」と耳にするね。だけど、その「前」ってどっちなんだろう?
新しい町や商店街、マイホームを作ることなんだろうか?もちろんそれらは、生きる上で大切なものなんだが、しかし津波がくれば壊れてしまう、はかない幸福でもある。私たちは幸福が崩れた時に苦しむのだから、せっせと苦しみのタネを作っている、と、いえなくもない。そういうはかない幸福でなくて、永遠に崩れない真実の幸福を求めることが、本当に「前に向かって生きる」ことだと思うんだけど、ちがうかな。
